2016年10月13日木曜日

東京オープン2016

こんにちは!2年のみついです。
今回は10/8~10に行われた第48回東京オープンについて記事を書きます。
東京オープン3日コースではタイムコントロール90分1手30秒の対局を1日2局、計6局行います。筑波からは僕が3日コース、あべたさんが1日コースに参加しました。

3日コースは53人が参加し、表彰のクラス分けは
レーティングに関わらず全員がオープンクラス、
レーティング1867以下がAクラス(32人)、
レーティング1520以下がBクラス(16人)となりました。
未だレーティングが1491しかない僕はぎりぎりBクラス。Bクラス優勝とAクラス入賞を目指します。

今回は最も上手く指せた2R(ラウンド)を中心に各ラウンドを見ていきたいと思います。

1R目の相手は黒でKUCCのKttさん(以下Kさん)。あべたさんから助言もいただき苦戦を覚悟して勝負に臨みます。
フレンチ・エクスチェンジで始まった対局は19手目を終えて盤面は膠着し、どちらかと言えば白のKさんのほうがやや優勢です。(下の盤面は白番)
東京オープン2016R1a
さすがはレーティング2043と言ったところでしょうか。次の手が気になるところですが、まさかここで安易にルークを重ねたりはしないでしょう。では次の手を見てみましょう。
20.Rfb1?これは酷い。もちろん20.…Bf5!を指し、エクスチェンジアップ!
東京オープン2016R1b
さらにそれに動揺したKさんはナイトをタダ落ちし、僕のルークアップが決定したところでKさんは投了。
レーティング差552を覆し見事勝利となりました。レーティングゴチです(^^)

2R目の相手は白でTkhs(以下Tさん)。レーティング2000付近をうろうろしている猛者であり、もはや皆からノーカン扱いされる1Rとは違い苦戦は必至でしょう。この試合は少し詳しく見てみましょう。
1.e4 d6 2.d4 Nf6 3.Nc3
皆「Tさんはモダン(1.e4 g6)使うよ」と言うので軽く手順を覚えたのですが、実際に指したのはピルツ。モダンよりは慣れているのでまあいいかなと思っていると3手目でいきなりe5、この手は初めて見たので少し怖かったです。
3.…e5 4.Be3 Nc6 5.Nf3 Bg4 6.Be2 Bxf3 7.Bxf3 dxe5 8.Bxe5 Nxe5 9.Qxe5 c6 10.0-0 Be7 11.Rad1 Qc7 12.Ne2? Nd7
盤面を見てわかる通りg7のポーンが浮いています。しかしビショップでクイーンを追い払ってルークをg8に持ってきてしまえば白のキングは黒のルークで狙われやすくなってしまいます。Tさんはこの手をほぼノータイムで指したためこの浮いているg7が果たしてミスなのか罠なのかわかりません。ですがここでg7を取らずに他の手を指しても黒のNe5を防げません。そこでf5に持ってこようとe2に回したナイトを放置して、クイーンを特攻させました。
13.Qxg7 Bf6 14.Qh6 Rg8 15.Bh5 0-0-0 16.Ng3? Bxb2 17.Qxd6? Qxd6 18.Rxd6 Kc7 19.Rh6?
東京オープン2016R2a
ここで遂にミスを犯してしまいます。ルークの逃げた場所が悪くルークトラップにかかってしまったのです。 このままではよくてエクスチェンジダウン、何か良い手はないかと考えていると、ある手順にすればビショップダウンになってしまう代わりにフォーコネクテッドパスポーンができるという事実に気づきました。ロマンを求めた結果そうなってもスリーポーンピースでまだこちらの方がやや駒得であるため、覚悟を決めて駒を動かしました。
19.…Bg7 20.Rxh7 Nf6 21.Bxf7 Nxh7 22.Bxg8 Rxg8
東京オープン2016R2b
このとき評価値は-0.4でほんのわずかに黒が有利ですが白の進軍が始まります。
23.Rd1 Be5 24.Ne2 Rf8? 25.g3 Rf3 26.Rd3 Rf8 27.f4 Bd6 28.Kg2 Bc5 29.e5 Re8 30.Kf3 Nf8 31.h4 Nd7 32.Nc3 Bf8 33.Ne4 Nxe5? 34.fxe5 Rxe5
東京オープン2016R2c
このタイミングでピースを切ってももはや白の優位は揺るぎません。
35.g4 Ra5 36.Ng5 Be7 37.Ne6+ Kc8 38.g5 Re5 39.Re3 Rxe3+ 40.Kxe3 Kd7 41.Nf4 Ke8 42.Ke4 Kf7 43.Kf5 Bb4 44.g6+ Kg7 45.Ne6+ Kh6 46.g7 Kh7 47.Kf6 Kg8? 48.Kg6
東京オープン2016R2d
徐々に黒を追い詰めていき、ここで打つ手が無くなった黒は投了。
今回取り上げなかっただけで他にも悪い手や微妙な手を指していますが、他の対局を書く都合上割愛します。


3R目の相手はAokさん(以下Aさん)。Aさんのレーティングは1741。なぜか勝つにつれて相手のレーティングが下がっていきますが、油断や慢心は敗北を招きます。
実際そうでした。
いや、油断というほどではないのですが、レーティングが1.2Rほど高くないのでじっくり考えて攻めれば十分に攻め落とせると考えていたのです。あ、完全に慢心ですね。その結果時間を浪費したくせに攻めきれず、Aさんの反撃を受けきれませんでした。最後の方は残り1分を切りながら指すことになり、時間落ちで負けてしまいました。よくよく考えてみればAさんは2Rでレーティング2102のHgsnさんにドローを取っているので強いはずですよね。次回のリベンジに向けてがんばろうと思います。

4R目の相手はHmnさん(以下Hさん)。今年の全日本選手権から5ヶ月ぶり3度目の対局です。これまで勝ったことがないためこんどこそ勝ちたいところです。オープニングは想定していたフレンチで長期戦を覚悟しましたが、Hさんは簡単な読み逃しをしてしまったため早々にタクティクスを決め僕は優位に立ちました。しかし3R目で痛い目を見たにも関わらず優勢になって余裕が生まれた僕はその優位を生かしきれず、Hさんに強力な反撃を食らい負けてしまいそうになったため、半ばやけくそになって攻めを始めました。そこまで深く考えず指したその手は奇跡的にパぺ(パーペチュアルチェック)を強制的に起こすことができる手でした。しかし、常にアグレッシブなHさんはパぺを避けて逃げる手を指してしまい、逆にメイト受け無しとなりました。という感じで予想外に3勝目を勝ち取ることができました。ここで東京オープンが終わっていればよかったんですがねえ…

5R目の相手はNgcさん(以下Nさん)。正直言って遥か格上の相手であり、勝てる要素がありませんでした。悪くないと思っていた序盤も検討戦では悪いところが目立ち、中盤もひどい見落としで圧倒的不利となり投了せざるを得ませんでした。しかし、僕が良く使うダッチ・ディフェンスの新しい一面を開拓することができる対局でした。ダッチの研究をもっと進めようと思います。Nさんが対局開始20分後に現れたときの絶望感よ…(今大会では30分以上の遅刻で負けとなります)

6R目の相手はIsiさん。現役の医師であり、同じく医師(予定)の僕としては初対局ながら親近感の沸く相手でした。しかし、肝心の対局は慣れないペトロフに惑いながら指して徐々に追い込まれ、最後はエンドゲームを浅い読みで進め負けてしまいました。正直6試合中で最も集中力の足りてない試合であり、時間を掛けた割りに読みは浅く、時間を掛けずに大丈夫だと思ってすぐ指した手はことごとく悪手という散々な内容でした。ペトロフ・ディフェンスは指す方も少なくないので、もっと理解を深めようと思います。


そんなこんなで3勝3敗の3.0/6.0という成績で今大会を終えました。同じBクラスのSbtさんにポイントで並ばれ、Aクラスでは入賞もできませんでした。タイブレークではBh(対戦相手のポイントの合計)の差でBクラス優勝となりましたが、初日と2日目の成績を考えると残念な結果になりました3日目なんてなかったんだ…(現実逃避)
あと1勝していればAクラスとBクラスの同時優勝+賞金10750円(実際は6000円)を獲得することができていたのがより残念な気持ちになります。内容を考えると良かったのは初日だけで、まだまだ精進が必要です。
ちなみに今大会のパフォーマンスは1954とかなりの詐欺レートとなり、今大会だけでレートも80はあがるであろうことが唯一の救いです。来年こそはAクラスで単独優勝できるように頑張ります!

最後に表彰された僕と優勝楯の写真を挙げて記事の締めとさせていただきます。お疲れ様でした。

東京オープン2016b東京オープン2016a

2016年10月6日木曜日

クラブ選手権2016

こんにちは。2年生のみついです。
今回は9/18~19に行われたクラブ選手権について書こうと思います。

今年の参加数は過去最多の31チームで、100人以上の選手が集ったため賑やかな大会でした。
今年の筑波のチーム構成はレーティング順に
��番ボード まっつんさん
��番ボード 僕
��番ボード まろん
��番ボード 三重から駆けつけてくださった筑波の最終兵器Kさん
の4人で、平均レートは1335と去年より低くなってしまいました。おや、そう言えば筑波大学の顔とも言えるあの方がいらっしゃいませんね。そうです、あの裏切り者あべたさんはなんと筑波を捨て故郷の東北大学チェスサークルのAチームの一員となっていたのです。僕らはあべたさんへの復讐と去年の27チーム中16位という順位を超えることを目指して今大会に臨みました。

では各ROUNDを見ていきましょう。

��R vs. 東京大学OB
平均レートが低い僕らはいきなり遥か格上の東大OBと当たってしまいました。筑波にもたまにいらしてくれるMさんを筆頭にどなたも強い方ばかり。僕を含め皆粘るものの、レーティングの暴力の前に4タテを食らってしまいました。

��R vs. Sophia A
一敗した僕らの相手は同じく一敗の上智大学チェスサークル通称SophiaのAチーム。決して勝てない相手ではなく、1番ボードは苦戦しているものの3番、4番ボードでは軽快に指せており、2番ボードである僕が勝てばより優勢になるでしょう。そんな時に2番ボードで注目の一手が指されます。
クラブ選2016B17.…Bxf4??。クラブ選2016A
次の18.Qh5で評価値-5から一気にメイト受け無しとなる大ブランダーを指してしまい黒は投了しました。こんな手を指すなんてどこの無能でしょうか。僕です。そして大勢通り1番ボードで負け3、4番ボードで勝ったため、僕という戦犯のせいで2-2でドローになってしまいました。

��R vs. 麻布学園 B
一敗一分という悲しい成績の僕らは、例年通り僕の古巣である麻布のBチームと対決します。1番ボードの中3Yくんはまだ面識があるものの2~4番ボードの中2の子たちは初めて会った子ばかりで、どうにも時代を感じてしまいます。
さて、そんなこんなで始まった初日最後の3R目、またもや事件が起きます。皆滑り出しは悪くないなと思っていると隣の3番ボードから声が聞こえました。
「ドローにしませんか」
どうやら麻布のMくんがドローをオファーしたようです。盤面はまだイコール、これはまだ受けないだろ「あ、はい」
おい。負けることを恐れたまろんはチームリーダーであるまっつんさんの確認も取らず怠慢ドローを行ったのです。その後僕は勝ったもののKさんが痛恨のミスで負けてしまい、さらに最後に残ったまっつんさんも無理に勝ちに行って負けてしまったため、1.5-2.5でチームも負けてしまいました。実際のところまろんの相手は十分に勝ちうる相手であり、もし勝っていればまた違った結果になったかもしれません。まろんこと某山崎陸がこれに懲りて二度と怠慢ドローを行わないことを願います。


��日目。この日は小野さんが応援に駆けつけてくれました。そう言えば、チェスの大会はシン・ゴジラで破壊された大田区産業プラザPiOの6階で行われるのですが、この日は1階でアイマスのイベントがありましたね。あっ…(察し)

��R vs. 東京
��日目初戦の相手は東京チェスクラブ。僕の相手は高校1年生のMくん。なかなかに手ごわく、難しい対局でしたがじわじわ攻めて勝利を勝ち取りました。Kさんも勝ち、まっつんさんとまろんもドローであったため3.0-1.0で今大会初勝利を飾りました。

��R vs. 松戸B
��勝2敗1分で迎えた5Rの相手は松戸チェスクラブのBチーム。僕の相手は去年の新潟チェス大会で筑波勢を蹴散らしたNさん。僕自身も去年負けた身であることからリベンジに燃えます。オープニングはフレンチ・ディフェンスのタラッシュ・ヴァリエーション。僕の最も得意なオープニングで、Nさんの攻撃を読み切りタクティクスを成功させて勝利し、リベンジを達成しました。チーム自体は僕とKさんが勝ち、まっつんさんとまろんが負けたため、2.0-2.0でドローとなりました。

��R vs. 大江戸チェスの会B
最後の相手は大江戸チェスの会のBチーム。引率のS(R?)さんを除けば全員が小学生以下のちびっ子チームですが、その眼差しは真剣そのもの。無慈悲で大人げない筑波によって負けてしまいましたが、日本チェス界の将来を担う彼らの今後の活躍には期待が高まります。

こうして筑波は2勝2敗2分の3.0/6.0で31チーム中17位、僕個人は4.0/6.0という成績で大会を終えました。16位以上という目標は達成できませんでしたが、チーム数が増えたので目標達成としてもいいでしょう。しかし、2R目で僕が勝っていればもっと良い成績になっていたかもと思うと少々悔いが残ります。
ちなみに優勝は麻布学園OB Bチーム。2位は大阪チェスクラブ、3位は麻布学園OB Aチーム。麻布の先輩方はさすがの強さですね。僕も来年は麻布学園OB Wチーム(weakのw)とかいう史上最弱の麻布OBチームでも結成して出ようかな。

今回2番ボードには知り合いが多く、あべたさん含め彼らと当たらなかったのは残念なような嬉しいような気持ちです。来年も(あべたさんが裏切らなければ)2番ボードで今年より良い成績を残せるように頑張りたいと思います。それ以前にまず新歓がんばらないと来年はよくても再来年筑波チームが消滅するんだよなあ

最後に大会に参加した他のメンバーの感想と、筑波の集合写真と閉会式をサボって行った打ち上げで取った写真を載せておきます。お疲れ様でした。

・まっつんさん
去年と同じく1番ボードで人柱、合計1.5Pと振るいませんでしたが、他のみんなが頑張ってくれたおかげでチームとしては満足の結果となりました
来年は筑波大OBでチームを結成し現役チームに勝負を挑みに行く予定なので宜しくお願いします。

・まろん
僕は今回初めてチーム戦に参加しました。想像していたよりずっとたくさんの人が参加していて、久しぶりに会えた方も多かったので楽しかったです。
結果の方はというと3/6で自分が考えていたよりポイントが取れました。この夏は幾つか合宿などに参加していたので、その成果が少しくらいは出たのかなと思います。
クラブ選手権は当たり方が通常の大会と違う事もあって、普通なら当たれないような強い方々と対戦ができ、とても良い経験になりました。
来年は個人、チームともに勝ち越せることを目標にこれからも頑張っていきたいです!

・Kさん
初日遅刻しかけてほんとすみませんでした。
人とチェスをするのは久しぶりでしたがやはり楽しかったです。
機械があればまだまだ参加していきたいですけど、引越してから移動だけでかなりきついっす(´д`)

・あべたさん
今回は筑波ではなく東北大学として参加しましたが、今大会の様子を見ると、僕抜きでも筑波はやっていけるなと感じました。
今まで自分主体なところがあったので、安心してバトンを繋げることを感じたという意味で、大会の勝ち負け以上に成果のある大会なのかなと思いました

クラブ選2016集合写真クラブ選2016打ち上げ

2016年10月1日土曜日

Japan League 2016 Part 2

こんにちは。2年生のみついです。
ちょっと(?)遅くなりましたがジャパンリーグの結果を報告します。

今回の大会では全日本選手権のおかげで仮とはいえ遂にFIDEレートがつき、そのレートでドローが組まれました。
そのレートは1822。JCAレートが1491であることを考えると大分差があり、普段とは少し違った感覚を味わえました。

さて、結果から言うと今回の大会はひどいものでした。
簡単なところで計算ミスをしてピースを落としそうになったり、甘い考えで手を指してしまったりと全体的に集中力不足でした。成績は2勝5敗で2.0/7.0、3日目、4日目は1勝もできないという有様でした。
しかし、FIDEレートがそこそこ高かったおかげで、1R目でなんと中国のWGMであるNi Shiqunさんと対局するという良い経験ができました。

この記事ではその対局について書いていこうと思います。
R. Mitsui - S. Ni

1.e4 e5 2.Nf3 Nf6 3.Nc3 Bb4 4.d3 d6 5.Be2 0-0 6.0-0 c6 7.a3 Ba5 8.Bg5 h6 9.Bh4 Nbd7
オープニングはペトロフ・ディフェンスの変化に詳しくないのでスリーナイツにしました。相手がWGMということもあり少々気圧されていた僕は、積極的な駒の交換を避けできるだけ無難に駒を展開しようとしました。そして白マスビショップはバッドビショップであるものの、とりあえずナイトをf5に持っていってキングへの攻撃に参加させようと考えました。
image1.png

10.Qc1 Re8 11.Nd1 Nf8 12.Ne3 Ng6 13.h3?
黒がナイトをg6に持ってくるという割とよくある手を全く考えていなかった僕は、今は無理でもいずれグッドビショップである黒マスビショップを安全な場所(h2)まで持っていく手順を行うためh3を指しました。しかし、ここにも見落としがあり、時計を押した直後に自分のミスに気づきました。
image2.png

13.… Nxh4 14.Nxh4 Nxe4! 15.Nef5 Ng5 16.Qe3
14手目でワンポーンを損した僕はその分だけでも展開を早めようとします。後から考えると、黒は十分守りを固める余裕があって白が無理に攻めても守れるので、白は15.dxe4として白マスビショップをアクティベートするべきだったでしょう。16手目もクイーンをわざわざ黒のルークの前でかつ狭いところに持っていくよりは、Bg4などで不安定なf5のナイトを補強するべきだったでしょう。
image5.png

16.d5 17.Bg4 Bc7 18.Rae8 Ne6 19.Nf3 Nf4 20.N3h4??
何を考えたのか、ここで僕はナイトを一手前の場所に戻して完全な手損、それどころか状況がより悪くなるような手を指してしまいました。確かこのときg3としてナイトを追い払いたいがh3のポーンが落ちてしまう、とか考えていました。ちょっと考えればわかりますが、そんなことは全くないです。g4のビショップの働きが全く見えておらずそのように思いこんでしまったのです。気圧されていたのがワンポーンダウンで悪化し、半ば投げやりに指していたのが原因でしょう。この手が致命的な手となりました。
image3.png

20. h5 21.Bd1 g6 22.Qg3 Kh7 23.Ne3 e4! 24.Kh1Nxd3 25.f4 Nxe1 26.Qxe1 d4 27.Nc4 Qd5 28.b3 b5 29.Nd2 e3 30.Ndf3 Bxf4 31.Be2 Be6 32.Bd3 a6 33.Qe2 Kg7 白投了
盤面をならべるとわかりますが、白は大分きつくなっています。駒損、ポーン形の悪さ、スペースの狭さ。良いところが一つもないのです。あとは隙なく攻められ投了しました。




最初に書いたようにこの時の僕は集中力に欠け、読み落としや思い込みなどで思考の幅を狭めていました。敗因は完全に僕にあり、WGMの力の一端しか見ることができませんでした。しかし、WGMのNiさんはこの棋譜を見てわかるようにどの瞬間をみても綺麗かつ堅固な守りを築いており、攻めに関しても決して無理はせずピースの事故死など起きえない安定感さえ感じました。今回WGMと対決できたことで自身の未熟さをひしひしと感じました。この敗北を忘れずに自分の実力向上の糧とできるようにこれからも努力したいと思います。